2011年8月23日

マネーボールを読んだ

メジャーリーグの球団アスレチックスの年俸トータルはヤンキースの3分の1でしかないのに、成績はほぼ同等。この不思議な現象はゼネラルマネージャーのビリー・ビーンの革命的な考え方のせいだ。その魅力的な考え方はなんにでも応用できる。
マイケル・ルイスはこの本で、その考え方を、切れ味のいい文体で、伝記を書くように書いた。ここには選手たちがたどる数々の人生の感動と、人が生きていくための勇気が溢れている。
アスレチックスのGMビリー・ビーンが今まで他の球団が目をつけていない選手のデータに注目して無名の選手を獲得して活躍させて弱小貧乏球団を強くしていく話。
いままでの古い考えのスカウトをバッサリ解雇したり、成績が良くても自分の考えに合わない選手は使わなかったり、かなり冷徹でワンマンな部分はあるけどチームを強くすることには妥協しない。なんか「ソーシャル・ネットワーク」のマーク・ザッカーバーグみたい。
打者は出塁率と長打率、それと四球の数が重要らしい。四球が多いとそれだけ相手に投げさせる球が多くなるという訳らしい。いかにアウトになる確率を減らして、相手を消耗させるかを考える。徹底的なデータ野球でデータこそ正義!なビリー・ビーン恐るべし。
データ云々の話も面白いけど、ドラフトやトレードの駆け引きとか、注目されないマイナーの無名の選手がメジャーの舞台で活躍していくくだりは特に面白いです。
この本を読むとデータって重要なんだなーと改めて思う。そんな「マネーボール」がブラッド・ピット主演で映画化みたいです。映画も面白そう。


マネー・ボール (RHブックス・プラス)
マイケル・ルイス
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